悲しい想い出は 忘れなくていいよ。 大切にしまっていたらいい。 前に進む勇気が 君にはあるはずだから。。
短編「ゆきの 降る街 きみが 居た街」
2009-02-12 Thu 16:16
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「ゆきの 降る街 きみが 居た街」





ゆきが 降る街に 生まれたから

きみに 逢えた




あの日 ゆきが 降っていなかったら 

きっと きみに 気づかなかった






子供たちの 笑い声 聞こえた

振り向くと

きみ

雪だるま こさえてた 子供達の中に 居たね・・





真っ赤な手で 一生懸命 手助けしてた

母親のような 暖かな微笑み 笑い声 心に響いたんだ

小さな時に 失くしてしまった 面影を そこに 見たからかもしれない

ぼくの 視線に気づいた きみ 子供のような 瞳 澄んでいた





勇気を出して 声かけた

ぼくも 一緒に 作っても いいですか?と・・




子供たち 歓声 

いっしょ いっしょ って 

手をひいて くれた




きみも コクリと うなずいてくれた

真っ赤な手 気にせず 楽しそうな顔 

なんだか ぼくが 失くしたものを 見つけたような 気がしたんだ




ゆき かき集め  ころころ ごろごろ 転がし まぁるく まぁるく

だんだん どんどん 大きくなった 

でっかい のと  ちいさい のと ふたぁつ

みんなで 掛け声 どっこいしょ って のっけた



できたね あとは 顔だね って

炭くっつけた そして 手は箒(ほうき)が 二本





そっと 見た・・

きみの よこがお 見たことも無いはずの 母に思えた




懐かしいような 

切なくなるような 

心が 揺れた 




なんだか 嬉しくて 哀しくて

ナミダ 流した 



気づいた きみ

そっと ハンカチ 貸してくれた



雪だるま できあがり

でも 炭が 斜めに ふたぁつ 泣き虫の顔 

みんな それでも 喜んで 笑った



ひとりの 男の子

変なの おにいさんの 顔みたい って 言って 笑った



でも 本当に 似ていた

なんだか

家族に 囲まれているようで・・

嬉しくて でも また 哀しくなって 泣きそうになった




そのとき きみが

おにいさんを 泣かしちゃ ダメでしょ って 



なんだか 母に 守ってもらったように 感じたんだ

亡くした 面影 憶えているはずも無い 

まだ ぼくは 零歳児 だったから・・







それから 身の上話 きみと ふたり つらら 下がる 軒下で






聞けば きみも 母を亡くしたと すこし 涙ぐむ

「ごめんね」

と しか 言えなくて 想い出させて しまった こと




同じ 境遇 

引寄せられたように 雪が舞う 

ナミダ 流した ふたりの 顔 隠してくれた




巡り会い

捜してきた もの 

生きてきた 意味を きみに 見つけた





ぼくが 生まれてきたのは きっと きみに 逢うためだったんだと





そんな 風に 導いてくれたのは 

きっと 亡くなった 母だと

そして きみも 惹き合わせて くれたのは

亡くなった 母だと そう 思ってくれたはず・・






空 見上げれば 白い雪 嬉し泣きするように 

きみの 髪を 撫ぜた そっと 撫ぜた

母のような 白い手が そっと 撫ぜた







・・・・・






ゆきが 降って いた あの日から

気がつけば もう 二年

今日は きみの 亡くなった お母さんの 命日 

きみの おかさんの お墓に ふたりで 会いに行った





あれから 言葉交わし 心通わせ 末来を 夢を 一緒に見つけたいと

子供好きの きみは 赤い手のままで 雪だるま こさえてる




きみに プロポーズ

「優しくて 暖かな その赤い手を 守らせて ください」 と 




きみの 赤い手 そっと さすった 

きみは あのときと おなじよに

ぼくを みつめた 童のような 瞳で

そして また おなじように コクリ と うなづいた・・




ゆき ふたりを 祝福するように

ふたりの 身体を そっと 包んでくれた・・

ゆき

白い手 が ふたりを 抱くように そっと 包んでくれた・・




幸せは ここに あるよ





ゆきの 降る街

今日も 作った 

同じような 泣きべそ 顔の 雪だるま 





でも 今日は

なんだか

微笑んで いるように 見えた・・・





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作品を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
いつも応援ありがとうございます。


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追記2017/01/06
曲 クラフトさんの 「僕にまかせて下さい」のMVがあったのですが
消えていました。探したけれど、ありませんでした。
もしもいい曲があれば、追加で入れます。

追記
書いてもらったコメントを読んでいたら、さだまさしさんの「飛梅」というフレーズが。
初見?気になったら、即調べるのが癖。YouTubeで捜した。とても心に沁みる曲、初めて聴いた曲。
他の曲聴いていたら、「僕にまかせてください」にたどり着いた。物語風の歌詞がとても素敵な歌手。
何度も聴いているうちに、書いたのが、この詩です。
本当に手の物語、多いな って 自分でも苦笑。でも、頑張っている、そんな手が好きだから。雫。


この作品で使用している写真は「Celestial Tier」さまからお借りしています。
素敵な写真がいっぱいです、ぜひ訪問してくださいね。 雫

訂正とお詫び 2009/02/18
写真を「EasyPic」様からお借りしていますと、紹介したのですが、二枚使っていた写真の下の方が
「Celestial Tier」様の写真でした。
雪だるまの写真を見つけ、変更しようと思った時に、気づきました。
お二人のお名前を併記することも考えたのですが、やはり今まで通りにおひとりの方が分り易いので
今回は「Celestial Tier」様おひとりに致します。
写真の利用先名を間違えましたことをお詫びします。そして「Celestial Tier」様に変更いたします。
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